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シネマ牧場

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2008年 03月 02日

明日への遺言

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「明日への遺言」を観ました。
「明日への遺言」公式HP

去年試写会のお話をもらったんですが
興味に乏しく行かなかったことを恥ずかしく思っています。


公開に合わせて産経新聞で毎日特集記事が掲載されました。
この映画の主人公である実在した人物
東海軍司令官:岡田資(たすく)中将のことを
知るに連れて、公開を待ちわびるようになったのです。

第2次世界大戦中、名古屋において無差別爆撃を行ったアメリカ軍の
搭乗員を処刑をした責任を問う戦争裁判にかけられた
岡田資中将は、一切の責任を負う覚悟を持ち誇り高く裁判に挑みます。

「司令官はその部下が行ったすべてにおいて、唯一の責任者である」

岡田中将は、「死刑」を恐れず、部下を気遣い、守り抜こうと
必死に裁判において戦います。
そして毎回傍聴へ訪れる家族へも、言葉を交わすことは許されない
けれど、表情で気持ちを伝えようとしています。

彼のその潔い態度に、部下も家族も彼へ絶大な信頼を置き、
裁判に携わる者たちも段々と彼に対する気持ちが緩んできます。

ぜひ観てもらいたいんで、ここいらで内容をお伝えするのは
やめますが、本当に静かな物語で、ほぼ裁判シーンですが
「戦争」とは何なのか、「戦争」は結果何を我々にもたらしたのか
さまざまな問いを私たちに投げかけてきます。
そして藤田まことの岡田中将の演技は、ずっしりです。

第2次世界大戦において、誰が悪いとか簡単には答えが
みつからないものだけれど、
命と未来を奪われた人たちが、あまりにたくさんいるという
事実を忘れてはいけないのでしょう。

そして最後に、この映画を配給されているアスミックエースの社長
豊島雅郎氏のインタビューも読み
映画に少しでも携わる人間として
こういう映画を世の人たちに伝えたいと思いました。


by ticketport | 2008-03-02 21:43 | 人生


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